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このお二人の図像は、天台智と最澄である。
殆ど同一人物にみえる程、類似している。あるいは、わざと似せて描いたかもしれない。
お二人とも優しく、慈愛に満ちた表情をされているので、眺めていてホッとする。とても、あの厳しい、台密の祖師様とは思えない程。
仏教学史のお勉強もいよいよ、インド仏教を終わって、天台宗に入った。その中で、注目したいのは、密教化したインド仏教の中国化と日本化である。隋の時代に栄えた天台密教を何故、日本に広めようとしたのかとか色々な問題もありそうだ。
『仏教の思想5 絶対の真理(天台)』(角川ソフィア文庫)
冒頭の梅原猛先生が述べられているが、天台思想は、日本の仏教の根本であるとされている。何が根本なのか、これから読み進んでいこうと思う。
出来れば、経典や注釈書の原文等も読まないと、この様な概説書では、換えって判りづらいと思う。
中論とか唯識では、いろいろと注釈書を注釈した書物等諸々の参考書があるが、それも参照して理解出来ればと思う。
実家に帰ってもこれらの本を読んでいると、「お前、坊さんにでもなる気か。」と馬鹿にされたが、仏教史ほど、宗教史の中で面白いものはない。
まず、インド、中国、日本と三国に渡っている。更に、仏陀から中世鎌倉仏教までの実に長い期間に様々な理論や論争が行われた点や、あるいは、仏教芸術にもこの様な思想背景が象徴されたものもある等、ビジュアルの要素も多い。
「こんなに仏教が面白いとは」というのが最近の感想で、出来れば、佛大通信の浄土・仏教コースに入り直したいが、お金がないので、独習をする以外にないが、それもそれで面白いと思う。