頭は良いが、子供のまま大人になっている末期ガン患者
2010-02-01


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いわゆる「病気本」である。

 「脱獄・監獄」、「病気本」等、僕の趣味・嗜好に当て嵌まる。

 表紙のお兄さんどこかでみたことがあるが、最近、TV等に出てこないので、どうしたかと思っていたら、死んでいた。

 ガン死

 平成教育委員会の「逸見本」は、もはや、「病気本・ガンもの」の古典になりつつある。これと同じスキルス癌という特に悪性度の高いガンでなくなっている。

 胃痛がずっと続くので内視鏡検査で、ガンを発見。その時点で、胃の外壁を突き破っていたが、郭清手術を行う。

 手術は完全に成功したかにみえたが、ミクロのがん細胞が身体のあちらこちらに散らばってしまっていた。

 制がん剤も全然、効果がないという。進行を遅くする効果はあっても病巣自体をなくしたり、スキルスの場合は無力に等しい。

 この人の日記を読んでいるが、現代の「エリート」というか六本木なんとかという階層に属する人等で、独特の趣味嗜好とか生活パターンだが、言えることは、「疲れとかストレスを我慢してはいけない。」ということだと思う。

 きっとこうしたグループの人は頭は良いが、子供のまま大人になっているので、「疲れない」というか身体の疲労を自覚しないのだと思う。

 人間は生き急いではいけないことをこの本は教えているし、本人もそういっている。

 この本が良いと思ったのは、編集者の方針なのか、藤田氏の「生きる姿勢」とか、他の「病気本」にありがちな人生論とか死生観とか皆無で、ニヒルに突き放している点である。

 岡山駅で買ったこの本を大阪に帰る鈍行列車の中で、読んでいてそう思った。
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